●香典とは

香典(こうでん)とは、葬儀や法要の際に、故人への供養の気持ちと、ご遺族へのお悔やみを表してお渡しする金品のこと。
本来はお線香やお花の代わりとして供えるもので、「悲しみの中にあるご遺族を支える」という意味も込められています。

地域や宗派によって細かな習慣は異なるけれど、一般的には

  • 葬儀・通夜に参列する際に持参する
  • 金額は故人との関係性に応じて選ぶ
  • 不祝儀袋(黒白・双銀・黄白の水引)に包む
    といった形が多いです。

 

香典をいただいた場合は、四十九日(忌明け)頃に「香典返し」としてお礼の品をお贈りするのが一般的な流れです。

 


●香典の表書き

■ 仏式の表書き(もっとも一般的)

日本で最も多いのが仏式の葬儀です。仏式では、故人が仏になるまでの期間や宗派によって表書きが変わります。

用途 表書き
通夜・葬儀の香典  御霊前(ごれいぜん)
仏式の葬儀(浄土真宗以外)  御香典(おこうでん)
 四十九日以降の法要  御佛前・御仏前(ごぶつぜん)
お線香・供物を贈る場合  御供(おそなえ)

日本で最も多いのが仏式の葬儀です。仏式では、故人が仏になるまでの期間や宗派によって表書きが変わります。

  • 御霊前(ごれいぜん)
    通夜・葬儀の際にもっとも広く使われる表書きです。宗派を問わず使えるため、迷ったときの基本とされています。
  • 御香典(おこうでん)
    仏式の一般的な香典として使われる表書きです。御霊前と同様に広く用いられています。
  • 御仏前(ごぶつぜん)
    四十九日(忌明け)以降の法要で使う表書きです。故人が仏になった後の供養に用いられます。
  • 御供(おそなえ)
    お線香やお菓子など、供物を贈る際に使います。

 

※ **浄土真宗だけは例外で、通夜・葬儀でも「御霊前」を使わず、最初から「御仏前」**を用います。


■ 神道(しんとう)の表書き

神道では、仏式とは異なる言葉を用います。

用途 表書き
通夜祭・葬場祭  御玉串料(おたまぐしりょう)
神式の供物  御供物料(ごくもつりょう)
 神式の一般的な表書き  御霊前
  • 御玉串料(おたまぐしりょう)
    神式の葬儀(通夜祭・葬場祭)で最も一般的に使われる表書きです。
  • 御供物料(ごくもつりょう)
    供物を贈る際に用います。
  • 御霊前
    神道でも使用されることがあり、迷ったときに選ばれることもあります。

■ キリスト教の表書き(カトリック・プロテスタント)

キリスト教では「香典」という言葉を使わず、故人へのお花代としての意味を込めて表書きを選びます。

  • 御花料(おはなりょう)
    カトリック・プロテスタントどちらでも使える最も一般的な表書きです。
  • 御霊前
    カトリックでは使用されることがありますが、プロテスタントでは使いません。

 

キリスト教では香や線香の習慣がないため、「御香典」は使わない点が特徴です。

宗派 表書き
カトリック  御霊前/御花料
 プロテスタント  御花料(おはなりょう)

■ 無宗教の場合の表書き

宗教色を持たない葬儀では、比較的自由ですが、一般的には以下が使われます。

用途 表書き
 一般的  御霊前
供物・お花代として  御供
  • 御霊前
    宗教を問わず使えるため、最も無難な表書きです。
  • 御供
    供物やお花代として贈る場合に使われます。

■ 迷ったときの簡単な選び方

■ 迷ったときの簡単な選び方

  • 仏式(一般的) → 御霊前
  • 四十九日以降 → 御仏前
  • キリスト教 → 御花料
  • 神道 → 御玉串料

 

宗教が分からない場合は、御霊前を選べばほとんどの場面で失礼にあたりません。


■ 宗教別の水引の選び方

  • 仏式:黒白 or 双銀(地域によって黄白も可)
  • 神道:黒白 or 双銀
  • キリスト教:黒白(※水引なしの白封筒を使うことも多い)
  • 無宗教:黒白が無難